スティーブン・キングの「良い小説の書くための全てのこと」を読んで。

先日、ホラーノベルの大家スティーブンキングの “Everything You Need to Know About Writing Successfully”を読んでとても感心したので共有します。
直訳すると「上手く小説を書くことについて、あなたの知るべきすべてのこと」という意味です。
このエントリで和訳したものを載せていますので、文章を書くことが趣味・仕事の人だけでなく、普段はあまり文章を書かないという人も是非読んでみてください。中々含蓄深いことが書いてあります。
原文は末尾にリンクを貼っておくので、良ければ読んでみてください:)

キング(Stephen Edwin King)について

スティーブン・キング(Stephen Edwin King)は現代ホラー小説家(ホラー以外もめっちゃ書いてるけど)であり、彼と彼の作品の知名度はかなり高いです。
その証拠にほら、あなたもスティーブン・キングという名前は聞いたことがあるでしょう?
(そんな名前聞いたことが無い!という人はホラーに関心の無い方かと予想します。ぜひこの記事を機に彼の作品が基になった映画を観てみてください。もしかしたらドハマりしちゃうかもしれませんよ!)

ホラー作品では『キャリー』や『シャイニング』、『IT』といった作品が著名な監督によって映画化されています。
またホラー以外でも『ショーシャンクの空に』や『スタンドバイミー』など、彼の作品を基に映画化され、ヒットした例は多くあります。こう羅列すると、スティーブン・キングがいかに売れっ子か分かりますね。
では早速、和訳(わかりにくい部分を僕がかなり補足しちゃってますが。)を見ていきましょう!

上手く小説を書くことについて、あなたの知るべきすべてのこと(以下、和訳)

1.才能があること

才能があるとは、結局のところ成功しているということだ。そして小説家にとっての成功とは出版されること、そして報酬が支払われることだ。
「そう考えるのはお前が金の亡者だからだろ?」
そう言う人もいるかもしれない。
しかしそんな批判はナンセンスだ。ナンセンス以下の戯言と言っても良いね。

(以下、仕事において収入・報酬額にこだわる人を金の亡者と呼ぶのがどれほど愚か者か伝えている。かなり長文。前述のとおり、キングの作品は商業的に成功することも多かったため、同業者などから金の亡者と呼ばれたことも多かったはずだ。相当、頭にきてたんでしょうな。(笑))


2.きちんとしていること

丁寧に文を書くこと。見やすいようにダブルスペースを入れること。そして厚く白い用紙を使うこと。何度も推敲を重ね、書き直しを繰り返したときは、新しい紙に改めてから書き直すこと。これだ。


3.自己批判の姿勢を持つこと

自分の原稿を見て、書き直しの跡や赤ペンでの手入れが少ないようならそれは怠慢の証だよ。最初から完璧なものを生み出せるのは神ぐらいのものだ。
だらしない人間にならないように。


4.飾りの言葉を取り除くこと

君が神の教えを人々に説きたいと言うなら、公園に行けばいい。
では文章を書いて収入を得たいというならば、どうすればよいだろうか?
君の文章から余計な言葉を取り除けばいい。伝えるべき要点が分かりづらくなっている部分を見つけたら、その文章にくっついている余分なごみを取り除いてやる。そしてまた書き、見直し、ごみを取り除く。繰り返しだ。


5.最初に書く時は参考文献を読んだりせず、没頭すること

小説を書こうと思っていると…なるほど。
それならばまず百科事典や歴史辞典など、あなたの持っている調べものに便利な道具を全部捨ててしまいなさい。わざわざ広辞苑から探し出してくるような単語はそもそも使う必要がないんだ。このルールに例外はないよ。
「スペルミスが怖い」だって?
オーケー、それなら君には選択肢を与えよう。
一つは、君の鉄道網のように張り巡らされた思考の流れを断ち切って、辞典を引くこと。辞典を引いている間に、脳内で催されたアイディアのバーゲンセールはおしまいになるだろうね。
もう一つは頭に無い単語は他の単語で置き換えておいて、あとで正しい単語に治す方法。ブラジル最大の都市を書きたくて、でもその単語が浮かんでこない時に仮にそれを「マイアミ」と書いて何が悪いんだい?
書く、書く、書く…。トイレに行くとき以外は書き続けなさい。


6.市場を知ること

ハイスクールを巨大な吸血こうもりが包囲する小説を女性誌に投稿するのは馬鹿だけだろう。では青年誌にクリスマスを静かに過ごす母娘の小説を投稿するのは?これもまた馬鹿のやることだ。
今あげた例は誇張したように聞こえるかもしれない。でも人々は往々にしてこれと似たようなことをしてしまうものだし、そういう場合を目にしたことがある。
君は吹雪の中に我が子を送り出すとき、我が子にタンクトップと半ズボンを履かせていくかい?それと同じで、どんなに優れた小説でも場違いだと輝かないものだ。
君がSF小説を書くなら、SF小説を載せている雑誌をいくつか読みなさい。これは場違いな所に小説を送り出さないことに役立つだけじゃない。
その雑誌に載っている小説のリズム感や、編集者の好き嫌いを感じ取ることにつながる。また小説を読むことは次の小説を生み出すアイディア、原動力にもなるからね。


7.楽しませるために書くこと

これは真剣な小説を書くな。というわけじゃない。
どこかの悪質な批評家が、深刻なトピックと面白い小説は両立できない、と言ったことがあったかな。この意見を聞いたら、ディケンズやフォークナーといった著名な作家たちは愕然とするだろうね。
当然、深刻なトピックと面白い小説と言うのは両立できる。でも深刻なトピックは常に「君自身の物語」を生み出すようにしないといけない。


8.いつも自分自身に「今、楽しいかい?」と問いかけること

この問いの答えが常に「YES!」である必要はない。
でも常に答えが「NO.」なら、仕事を変える必要があるだろうね。


9.批判を冷静に評価すること

作品が完成したらたくさんの人にそれを見せなさい。
彼らに感想を求めて、笑顔で頷きながら慎重に彼らの言葉に耳を澄ませるんだ。そして話を聞き終わった後、慎重にその批評について再検討しなさい。
10人に感想を求めて、7,8人が同じことについて良くないと意見してきたら、その部分は直した方が作品にとって良い。
逆に読んだ人たちが全員、別々のところについて良くないと意見してきたなら、君は晴れて彼らの感想を無視する権利を得たことになる。


10.ルール・マナーに従って原稿を送ること

返送用の切手と封筒を同封して、郵送すること。


11.著作権エージェントのことは忘れる

印税や各種の権利を著者にとって有利にするために、出版社と交渉してくれる著作権エージェント。彼らの不在を不安に思うかもしれない。
君の収入の10%が彼らの利益になるが、0の10%はもちろん0だ。始めたばかりの作家に必要なのは小説を完成させ、出版社にそれを送ることだけだ。
君の作品を誰かが盗もうとするようにまでになれば、知らぬ間に良いエージェントが君のもとにいるはずだ。


12.駄作は切り捨てる

現代社会では安楽死は法律違反だ。
だが小説家にとって安楽死こそが法だ。気に入らない駄作は捨て去れ。

最後に

僕は読書が趣味で、いつか小説を書きたい。
だからこの英語記事を苦労して探して、読んだ。スティーブン・キングの考える「良い小説を書くには」というこの文章は、タイトルの通りの内容というよりも、彼の生き方と人生哲学を示しているように思う。
彼のこの教えは小説を書くこと以外にも応用できるし、むしろ彼は元々そのつもりで書いたんじゃないかと僕は思ってしまう。彼の人柄を僕は詳しくは知らないが、文を読む限り、きっとクセのある人物なんでしょう。(笑)

原文リンクを載せておきます。
ぜひご興味あれば、読んでみてください。
“Everything You Need to Know About Writing Successfully – in Ten Minutes”


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